バルセロナ暮らし

スペイン生活、最初の2週間でまさかの“スペイン鬱”?バルセロナ生活を楽しくしていったもの。

仕事を辞めて意気揚々とスペインにやってきた私。
「新しい生活が楽しみ!」と思っていたのに、最初の2週間はまさかの落ち込み期…“スペイン鬱”でした。

初めて来た国でもないのに、まさかこんなに心が揺れるなんて。

アジアに帰りたい…!? 初めての少数派感

スペインに来て真っ先に思ったのは、「日本に帰りたい」より「アジアに帰りたい」ということでした。
具体的には、スペインに来る前に立ち寄ったバンコクや、以前住んでいたシンガポールに帰りたい…と感じました。
同じ海外でも、勝手知ったるアジアなら安心感があるけど、ここスペインではアジア人は少数派。
街を歩いていても、なんだか浮いてる感じがしてちょっと辛かったんです。

スーパーで混乱…言葉の壁に負けそうに

言葉の壁も、思ったより大きかったです。

ある日、野菜を袋に入れてレジに持って行ったら、店員さんが何か言ってる…。
首を傾げたら、他の店員さんを呼んでくれたけど、その店員さんもスペイン語の説明。
→自分で野菜売り場の量り機でグラムをはかり、値札シールを作成して貼らないといけなかったんですね。
暮らし始めて最初に行ったメルカドーナやAmetller Origenなどでは不要な作業なので、知りませんでした。

別の日、「tarjeta…」と言われたので「クレジットカードか!」と思い込み、ドヤ顔で「No, en efectivo!(現金で!)」
…実は「会員カードはある?」と聞かれていただけでした。
紛らわしい…。

スーパーやパン屋さんに買い物に行くだけで、毎回店員さんに何か指摘されてしまう、しかも何を言われているかよくわからない。小さな失敗ですが、毎日のように続くと、なんだかスペイン語でやりとりするのが嫌になってくる→なんとなく外に出るのも億劫に…。
グラシア通りなどの観光客が多いエリアで会話の始めから英語対応してもらえた瞬間、「あ、救われた…!」と本気でホッとしたりもしました。

ちなみに私の英語力は、ネイティブスピーカーの小学生くらいの喋りかなと思われます。それでも、2歳児程度の言葉しかわからないスペイン語に比べたら、言いたいことを言えるし聞き取れるし、問題なく会話できる…!と感じます。

無表情なスペイン人にビビる日々

お店等で言葉がわからなかったり要領を得ないで戸惑っている時に、やりとりする現地の人が無表情だと、最初はちょっと怖く感じました。
「現地に馴染もう」と思っても、アジア人というだけで浮いている感じもあるし、無意識に精神的なプレッシャーに。

心が晴れた転機:役所での優しい出会い

ある時行った役所で、担当の方が英語で丁寧に手続きの流れを教えてくれました。
噂でスペインの役所は本気で大変そう…と思っていたので、この対応は本当にありがたかった。予想外の幸運でした。
Welcome to Spain!と笑顔で言ってくれて、手続きを終えて帰る頃には、心がすーっと軽くなったのを覚えています。
Muchas gracias, señor Miguel!!!

小さな工夫で日常を楽しむ

自分の中で1番大きな気持ちの変化が起きたのは前述の優しい役所職員との出会いでしたが、落ち込んだ日々から抜け出すために、自分でいくつか工夫もしました。

言葉

スペイン語+バルセロナを含むカタルーニャ州で使われているカタルーニャ語+日本語3ヶ国語単語メモを作成。※スペイン語を勉強すればするほど、この街に書かれている言葉はカタルーニャ語が多いことに気づきます。3ヶ国語メモのおかげで、買い物や外食が格段に楽になってきました。
↓メモ帳に書いています。

現地流のおしゃれ&フレーズ研究

私は現地のファッションに興味があるので、スペイン人のインスタやYouTube、街のおしゃれな人のコーディネートを観察するのが好きです。また、インスタなどで目や耳にした言葉や文章をメモして、単語や自然な表現も少しずつ学んでいます。ファッションも言葉もまだ自分のものにはなっていませんが、見るだけでも楽しい!

スペイン人を見習いお掃除

バルセロナに来てまず、街の清掃頻度が高いと感じ驚きました。清掃カーが走っているところや、清掃担当者が落ち葉を掃いている様子を頻繁に見かけますし、カフェなども営業中に清掃タイムが入ります。トイレも今まで滞在したヨーロッパの国々の中でトップクラスに安心して入れます。
また、聞いた話によるとスペイン人は自宅のお掃除もしっかりしているようで、モップがけを高頻度で行っているとか。
そんなスペイン人に感化されながら、気分転換と実益を兼ねて掃除に励んでいます。家が綺麗になると心が落ち着きます。

日本の味にほっこり

日本の出汁の風味が恋しくなった時は、昆布とひじき、茅乃舎のだしと、現地のオリーブオイルやお米、アンチョビなどを使い和洋MIX炊き込みご飯を作ります。
お米などが違っても、鍋で簡単に美味しく作れて、日本食ロスも解消。ちょっとした安心感です。
※私は日本食ロスが少ない方なのでまだしっかりした和食は食べていませんが、バルセロナでは日本食のレストランも食材もリーチすることが可能です。

まとめ スペイン鬱を越えて

こうして振り返ってみると、最初の2週間は「小さな失敗の積み重ね」や、一種のアイデンティティクライシスで徐々にしんどくなってしまいました。
でも、役所での優しい出会いや、ちょっとした工夫を重ねることで、だんだん生活が楽しくなってきたんです。

今ではスペイン語のやりとりも以前ほど怖くないし(わからないなりに場慣れしてきた)、スーパーで戸惑うことも減りました。
あの時は「帰りたい」と思ったけど、乗り越えた今だからこそ「スペイン鬱」もいい思い出。

同じようにスペイン生活を始める人がいたら、きっと多くの人が最初にぶつかる壁だと思います。
でも大丈夫、時間とともにちゃんと慣れて、ちゃんと楽しめるようになりますよ。

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