Jetwing Ayurveda Pavilions
アーユルヴェーダ体験滞在中の食事は、まさに“医食同源”を実感するものだったと感じています。
Jetwing Ayurveda Pavilionsでは、滞在中すべての食事がアーユルヴェーダに基づいて提供されます。
到着日の夕食と初日の朝食はまだ体質診断前。
誰にでも合うように考慮された内容なのですが、正直、物足りなさを感じていました。
スパイスの香りは控えめで、素材の風味をそのまま引き出したような淡い味わい。
素朴な温かさがある一方で、「もしこれが毎日続いたら、ちょっときついかも…」と思っていたのが本音です。
けれど、診察後に体質(ドーシャ)が明らかになり、食事が体質別メニューに切り替わった途端、その印象は一変。
私は「ヴァータ・ピッタ体質」と診断され、そこから提供される料理が身体にも心にも驚くほどフィットしてくるようになりました。
今回は朝昼夕3食分の食事メニューをご紹介します。
体質別のお食事メニュー
朝食
メニューはこういった形で毎食掲示されます。
タイプによってメニューが変わります。中には複数タイプ共通のものも。
朝はフルーツ、スムージー、ポリッジ、そして主食というシンプルな構成。
にんじんとデーツ、セロリのスムージーや、キリカンダ(米粥)+ココナッツサンボルなど、体内をゆっくり目覚めさせるやさしい味。
ちなみに夫はピッタ・カパ体質でした。
スムージーも別の味です。
診察前までの味気なさとはまるで違い、身体が「これだ」と受け取るような納得感がありました。
毎朝レストランでは日替わりハーブティーが提供され、ちょっとした楽しみに。
昼食
ランチは見た目にも美しく、朝に比べしっかりめ。毎回ワクワクしながらいただいていました。
この日の前菜。
スープはキャロットとヒーンアラッタ(ガランガル)のクリームスープ。
メインはセサミライスとカレーや野菜。バナナブロッサムやマッシュルームなど、日本ではなじみの薄い食材も多く、旅先ならではの刺激に満ちていました。
デザートはヨーグルトがけのフルーツサラダ。
薬膳の延長のような一品ですが、さっぱりしていて締めにちょうどよい。
夕食
夜はさらに落ち着いた雰囲気でした。
スターターはキャベツロールと野菜サラダ、ローストセサミ添え
スープは緑鮮やかなミックスベジタブルブロス。味は柔らかで優しい。
メインディッシュはビーツ入りのパンケーキに野菜カレーソースなど。
ほんのり甘さのあるパンケーキと、しっかりスパイスの効いたカレーソースの組み合わせが絶妙でした。
デザートはスイートライスとマンゴープディング。小ぶりながらも満足感があり、締めくくりにふさわしい一皿でした。
食事を通して感じたこと
動物性たんぱく質はほとんどなく、お魚が少々出る程度。
主に野菜、果物、豆料理が中心でしたが、満足感がしっかりあり、物足りなさは感じませんでした。
むしろ、体質に合わせて調整された食事は、毎回楽しみになるほど身体に優しく、違和感がない。
そして驚くべきことに、滞在時は味の感じ方まで変わってきていた気がします。
「好み」ではなく、「必要」に応じて“美味しい”と感じられるようになったこと。
これこそが、アーユルヴェーダの叡智だったりするのかも。
旅の記憶に残るのは、必ずしも豪華なごちそうではなく、身体が本当に求めていたものと出会えた瞬間。
Jetwing Ayurveda Pavilionsの食事は、そんな原点を思い出させてくれる体験でした。